弾き方

ボイシングで和音の重さをコントロールする

三和音と四和音の音の積み方、低音の役割、内声の処理を整理して、落ち着いた響きを作るボイシングの基本。

この記事で分かること

落ち着いた響きの条件は、和音の音の数より 音の置き方 です。低音と内声を整理するだけで、印象が大きく変わります。

1. 低音は1音にする

  • ルートか5度を、左手の最低音に置く
  • 左手で和音を全部押さえると、低音域が濁る
  • 1オクターブ上げて軽くするだけでも透明感が出る

2. 内声は2〜3音まで

  • 旋律と低音の間にある音(内声)が多いと混雑する
  • 三和音なら3度と5度のどちらか1音を省いてもよい
  • add9や maj7 を使う場合、9th と 7th を同時に重ねない

3. オクターブ位置を考える

  • C4(中央ド)周辺を中心に置くと、声に近い高さで聴きやすい
  • C3 より下にメロディを置くと、暗く重くなりやすい
  • C5 以上はキラキラした響きになりやすい

4. クローズ vs オープン

  • クローズ(隣接で積む): 音がまとまり、伴奏的になる
  • オープン(離して積む): 透明感が出て、旋律が浮かびやすい
  • 静かな曲では、左手と右手の間を空けるオープン配置が向く

ボイシングの簡単な変換例

元の和音落ち着いた配置
C (C4 E4 G4)左手 C3 / 右手 E4 G4
Cmaj7左手 C3 / 右手 E4 B4(3度と7度のみ)
Am7左手 A2 / 右手 C4 G4 E5

練習ステップ

  1. 全部の和音を「左手ルート1音+右手3〜4音」に組み直す
  2. 内声を1音だけ抜いて聴き比べる
  3. 旋律を妨げる音があれば省く

ボイシングはコード名より聴こえ方を決める

同じCmaj7でも、C-E-G-Bを低い位置に狭く置くのと、左手をCだけにして右手をE-B-Gに広げるのでは、聴こえ方が大きく変わります。コード名だけを見ていると、この違いを見落とします。ヒーリングピアノでは、何のコードかより、どの音をどの高さに置くかが重要です。

専門的には、近い音程でまとめる置き方をクローズ、広く離す置き方をオープンと呼びます。低音域でクローズにすると重く濁りやすく、高音域で広げすぎると薄く聞こえます。中音域に主要な響きを置き、低音は支えに限定すると、初心者でも整った響きを作りやすくなります。

1音抜く判断

和音が重いと感じたら、まず音を足すのではなく1音抜きます。ルートを左手に置いているなら、右手のルートは省けます。メロディが3度を担当しているなら、内声の3度を弱めるか抜けます。7thや9thは効果的ですが、メロディと近すぎる位置にあると濁ります。

Calm Pianoでは、ボイシングを「おしゃれなコードの積み方」ではなく、聴き手にどの音を前景として届けるかの整理として扱います。

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